北京へ向かう便はJL789。成田発18時20分。
航空会社便未確定のチケットを申し込み、JALに確定したときは小喜びしたものでしたが(ちなみに避けたかったのはアメリカ系。酒有料のクセに免税店購入分も含め持ち込み不可だから。「独占」禁止法違反で潰れりゃいいのに!)、時間は夕方発の夜着に確定……。安いチケットなんでしょうがないですけど、北京でK3次の切符受け取らなければならないので遅いのは厄介です。
北京站近くのホテル着が23時過ぎても引き渡しに応じてくれるとのことですが、一不安残ります。
この日は、午前中いっぱいまで最後の旅支度に、2週間留守にする分の録画予約用にRD(今なお現役のアナログ機XS-37)のHDDに空きを作る作業に忙殺。
この地点で荷物はトランク大、トランク小、あと食糧や酒入れた大袋。
自宅から某私鉄→京浜東北線→山手線と乗り継ぎ、京成上野発1520のスカイライナーに間に合わせます。ちなみにボッタクリなN`EXは論外、快速エアポート成田はトロいので除外、京成の一般特急もちょっと……京急の600か新1000の限定運用あれば車端部クロス狙いで乗ってみたいものですが。
京成さん、スカイライナーの半分の料金で一般特急に固定クロスの「指定席」つけてくれませんかね?
2年ぶりのスカイライナーのシートピッチの広さに驚き(この2年間、如何にロクな電車に乗ってないということ)、車内で昼飯済ませ(チューハイ3本消化)、のどかな田園風景眺めつつ、空港第2ビルへ。
第2ビルで先ず1万円をルーブル(以下、Pと略。1Pは3.5円位)に両替。K3次ではロシア国境が深夜のため、両替のタイミングがなく苦労することを予見してのことですが、これは正解でした。1000P札と100P札にしか換えられないとのことでしたが、100Pの方を多めに入れてもらったのも大正解。
次に事前に申し込んでおいたレンタル携帯電話を受領。飽くまで緊急連絡用なので、兎に角安さ優先で保険料のみ2週間で3000円強。機種は平凡な?GSM専用の通話+SMSオンリーの安っぽいNOKIAですけど、嬉しいのは充電器にほぼオールタイプ対応のコンセントアダプタがついてくること。中国のホテルの殆どには日本と同じAタイプで220Vがあることや、ロシアがCタイプであること、肝心のRW19客車がCタイプであることは知っており、Cタイプアダプタは用意してましたが、万が一ということはありますから。
JALのチェックインはあっさり終了。座席も事前指定しておいたので気楽なものです。
出国手続きなども続けて済ませ、ゲートを探すとJL789はサテライトから……とのこと。サテライトまでの目測500mほどの足は、なんと「電車」(新交通システム)でした。
正直、動く歩道で十分なんじゃ……。下手すりゃ歩いた方が早いんじゃ……。
JL789便のゲートには1時間ほど前に着。乗客は日本人よりも帰国or里帰りの中国人の方が圧倒的多数の印象。時間まではのんびり売店や免税品店を冷やかします。どうでもいいですけど、成田の免税品店の洋酒ってそこらの酒屋より高いですよね平均的に……。
JL789便はB767。国際線にしては小型?
乗ってみるとほぼ満席。しかし、窓際2列席の隣が何時までも来ません。2席占有の幸運感じつつ、離陸。
最初に来たサービスで無遠慮にもヱビスを選択(JAL太っ腹!)。空けた頃にお楽しみの機内食。チキンorシーフードという選択だったと思いますが前者を選択。
和食系。はじめ和食系じゃあっさりしてるから失敗かな……と思いましたが、流石にJALの和食は旨い! メインとサラダ以外に小鉢がつくのも嬉しいですし、別付(写真で紙に包まれてるやつ)のご飯も、後から注ぎに来る味噌汁も嬉しい♪ 美味しく頂き、トレー返すときにゃ「美味しかったです! 次もJALにしますっ!」とCAに訴えるほど。ちなみにデザートの抹茶ムースもなかなか。
2本目のヱビス空けて、隣席が空いてるのいいことに後部ギャレーに何度もコーヒーお代わり貰いにいって、何時までも暮れていく西の空を眺めつつ、入国書類税関書類保健書類書いてあっというまに北京着21:15。時差加味して4時間弱ってところ。
さて、ぞろぞろと降りようとしたところで防疫部隊……が乗りこんできます。カサンドラクロスって古い映画思い出してちょっと不安にもなりますが、新型インフル対策ですから致し方なし。幸いにも異常者はなかったようで降機継続。
北京首都空港第3ターミナル、ここが中国の第一印象ってことになるのでしょうけど、その規模と小奇麗さとガラス張りの壮麗さに圧倒されました。思えば中国は二度目で前は9年前の大連ですから、北京と地方都市の差とか、9年間のかの国の経済成長率とか考えたら感じるのは「別の国」以外のなにものでもありません。
空港のターミナルビルなんてコケオドシ……という疑念も感じつつ入国手続き。普通に笑顔の応対。
ひょっとして、中国って凄く普通の国なんじゃ……? と思いつつ、荷物受け取りに成田に引き続き空港内の「電車(新交通)」に乗り込みます。
まっとうな連結器をもち、連結運転に対応しているところ中々本格的な鉄道っぽい感じ。走行距離もなかなかのもので、確実に移動に「電車」が必要な距離です。カーブやら勾配やらポイントやら何箇所もありますし。
荷物受け取り。少し時間掛かったのでちょっと不安に。明日の朝7:45北京站発ですから、ロストバゲージやられるとダメージは致命的に。少し待ったら出てきましたが。
そして人民元への両替。K3次の切符は6120元(+南風さんへの手数料)を人民元払いなので11万円を一気に両替。正直、疲れました。
空港内だからかどうか知りませんけどレート思ったより良くないし(かといってこのスケジュールだと空港内以外じゃ両替できない。日本での両替は論外)。一応、中国だとレートは一律と聞いてるんですけど。1元が15円以上16円近くだとちょっと欝です。なまじ金額でかいですから。
11万円分の人民元はどさっと重い、赤い札束(暫く毛沢東の顔見たくないです……)。
ちなみに荷物検査も殆どスルー。菊の紋章の旅券だからってことはないでしょうけど……。
この地点で22時。お次は市内への移動。機場快軌は第3ターミナルからだと回り道になるので、夜景も眺めたいので運賃も安い空港バスを選択。これがやや失敗?
そこそこ暑いのにエンジンかけて冷房まわしてくれず、車内は日本の空港バス同様の詰込仕様(多分前後12列)。空港バスに関してはゆったりシート(前後10列)の台北の方がずっと良かった(笑)。出発は22:20なので暑く狭く暗い中で待たされます。
でも、走り出してしまえば快適。
そして北京が空港だけのコケオドシでないこともはっきりしてきます。そこそこ緑が多く、郊外にも大きなビルもある。機場高速は広々。
市内に入ってみると、23時近くなのに賑やかな商店、行きかう市内バスや連結のトロバス、バスやタクシーもことごとく小奇麗な新車ばかり。そして日本にはないような立派な街路樹。
北京って凄く、小奇麗な街なんだなと認識。
で、中国って実は結構豊かな世界第三位の経済大国なんじゃないかと、再認識……。
何箇所か停留所止って23時丁度に北京站前に到着。ライトアップされた站を見上げ、宿の客引き無視しつつ、今晩の宿にして、K3次の切符引渡し箇所の北京中安賓館へ。
ええと、探すの凄く苦労しました(しかも荷物もって蒸し暑い中で!)。夜着便でこの宿泊まる人は覚悟しといた方がいいです。治安は悪くはなさそうなんですが、兎に角暗い! 宿探すのに20分は站周辺歩き回ったでしょうか。一応宿の案内看板はあったんですけど、暗いので良く見えない……。おまけに思ったよりも胡同の奥のほうにあります。幾らなんでもこの先にはないだろう……と思った先にありました。ただ、宿自体は思ってたよりも大きめです。
こんなところです(翌朝撮影)。日があるうちなら雰囲気あっていいんですけど。
宿では、上海南海旅游さんから委託された北京の旅行会社からの方が待っててくれました。中国の若い方ですが、日本語堪能で安心。
早速切符の引渡しと、大量の人民幣との引き換えです。札を60枚以上数えるなんて日常生活ではない機会ですけど、レジとかやってると日本でも普通ですよね冷静に考えると。自分で数えて渡し、先方でも再チェック。
その後宿の方のチェックイン。「デポジット200元」というのを宿の小姐(中華圏の国だと必ず小姐ですよねフロントとか帳場って)も伝えられず、旅行会社の人もなぜか伝えられず、こちらが「でぽじっと?」と聞きなおして初めて理解してもらえました。中国だとデポジット取られることがあるという予備知識なかったらキツかったでしょう……。
明朝のモーニングコールを5時半に頼み、日が変わるか変わらないかのタイミングで部屋へ。中庭はさんだ奥のほうの4階(エレベータなし)。中庭にはビール呑んでる白人数名……。
部屋はなんと「レールビュー、ステーションビュー」でした。北京站発着の列車を眺め放題! これなら4階でも不満はありません。問題は深夜も続く発着が気になって眠ることができるかどうか? 寝坊即死亡なスケジュールですからこれはシビアな問題ですよ。
0時までという売店で急ぎ8元の燕京ビール購入。高いと思いつつも宿の外に出る気力は沸かず。シャワー掛かってかきまくった汗流し、夜の站眺めつつ一本ラッパのみ。
テレビはCSなのかケーブルなのか分かりませんが結構多チャンネル。KAKUだと日本のアニメ(犬夜叉や家庭教師Hitman)やってましたけど、確か中国で日本製アニメは解禁されたんでしたっけ? まぁ現地マニアはみんなネットで字幕版観てるそうですが。あとは時代劇(勿論中国の)さらりと観たり。テレビ時代劇って文化は日本と中国とあと韓国くらいなんでしょうかね?(英国のモンティパイソンは違うと思う)。
ちなみに宿そのもの部屋そのものは小奇麗・清潔です。冷房もがんがん入る。あと窓は二重なので閉めてると音は気になりません。もちろん、鉄な私は窓開けっ放しで鉄道音聴きながら寝ましたけど。
難点はバスタブなしシャワーのみということと、そのシャワーのヘッドが上部固定なので、体を洗いにくいこと。なお、有線無線のLANがあるのですが時間なくて使う機会なし。
寝たのは、なんだかんだで1時前でした。
深夜のステーション・ビュー。大型電機が待機してるあたりは日本の「鉄」には刺激が強い……。
CRH2が目の前を流れていく。