※参考画像加えました。

こんな景色が延々と続きます……ここまで地平線がくっきり見えるのはあんまりないのですが。

ちょっと装飾過多な?民家。この種の装飾をみると、ロシアって実はキリスト教以前の古い信仰とか、さりげなく生き延びているのではないか……と推測したくなりますね。
さて、こんな感じで景色も落ち着いてきて(=町とか駅とか操車場が見当たらない状態)、中国人車掌の煮炊の匂いがいい感じになってきましたので、こちらも3度目のロシア食堂車に足を運びます。
お客は中国客車からの西洋人旅行者のほか、ロシア客車からのロシア人たちも加わり……それでも適度な空き方ですが。

斜め向かいのボックスに居た、ロシア人の一家。ノヴォシビルスクから乗車とのことですから、それでも2泊3日の行程。塗り絵はトランスフォーマーとのこと。ちなみにお子さんは自分より英語上手かった……。
ちなみに旅行中、会話で苦労したのは語学力より話題を合わせること。
鉄ネタに偏ってると、苦労は多いです(苦笑)。

3日間お世話になった食堂車のオバちゃん(10年前は多分、美人)。確か英語はカタコト。ちなみに彼女いわく私は「日本人に見えなかった」そうな(まぁそんな雰囲気は出してました)。
ちなみに、食堂車の明かりは「管球」(白熱灯)です。冬の夜に利用するとさぞや雰囲気があるでしょう。

ディナーはチキンフライとビール(2本)で。確か計430P(¥1500位)。付け合せのポテトになかなかボリュームあり。味は普通に美味しかったですよ。

欧米の旅行者がアップル製品(iPhone)でロシアの娘さんをナンパしてるところ……としか言いようがない情景。まぁ野暮なことはいいますまい。ちなみにアルミボディのMacBookも武器にしてました。
こっちの安物HPとノンブランドMP3、レンタルのNOKIAでは最初から勝てない勝負ですし(苦笑)。
最後には娘さん、廊下で踊ってました(笑)。
部屋に戻ってきて未だ20時前。いくつか町を通って景色に変化も出てきたりしたので、またカメラを構えます。

見事な夕焼け。黄金郷へ至る道。

さりげない黄昏の遠景も、今晩が最後。

カメラ構えて対抗列車狙っていたら、なんとやってきたのは保線用車両。珍しいもの撮れました。

パレズィノが近づいてきました。おなじみの操車場に、長い長い貨車の車列。

変電所というのは、夕日に映えるものです。
ロシア旅行の面白さは、こんな当たり前の施設でさえ被写体になってしまうことでしょう。

如何にも派手派手な、正教教会。小奇麗ですから「唯物論」が国教ではなくなってからの建立でしょうか?

パレズィノの引き上げ線でで待機する交流電機ЧС4т(1972年頃製造)。ЧС2が直流電機なので紛らわしいというか、形式のつけ方はあんまりくっきりしていないようです(まぁ日本でもED30に凸型の直流機と凸型の交直流機が二代存在してましたからこの辺はいい加減なのかもしれませんが)。
で、更にやっかいなのはЧС2т(1972〜1976)という、ЧС4тそっくりの直流電機がЧС2の後継機種として製造されていること。紛らわしいにも程ってものが……。
(ちなみに2基のパンタグラフが内側に寄ってるのがЧС4т、外側に寄ってるのがЧС2т。そのくらいしか違わない。役に立たない知識ですが……)
※参考写真:ЧС2т。サンクトペテルブルグにて。殆ど間違い探し。ここまでそっくりだと現場での混乱とか無いんでしょうか? 交流直流の地上切替駅でのトラブルが無かったとは思えません(まぁ直流機にヒューズ位はあると思うんですけど)。せめて色くらい変えりゃいいのに。
で、最大の問題はЧС4тもЧС2тも
「ゴツくて、かっこ悪い」ということ(笑)。どうやったらこんな不細工な機関車作れるものか……と。
共産主義的構造主義には理解と捻くれた憧れがあるつもりでも、このスタイルはなかなか受け入れる気にはなれませんでした。
でも……この写真のように
真横に近いアングルなら、そんなに悪くもないのかも……。

パレズィノの構内。交流直流の地上切り替え駅で、ここから先ウラジミールまでは交流になる由。
それにしても電機がいっぱい! 3列車のも含めると6両(6組)が数えられます。

久々に見た、交流電機ВЛ80の2連形。側面も屋上が直流機に比べてずっと賑やか。

カラーリングはこの地域独自のもの? それはそうと、地上切り替えゆえの架線の「絶縁器」が印象的(写真左上)。

切り離され、待機中のЧС2。前面は歳相応の痛みが目立ちます……。

こちらは荷物列車に連結されたところのЧС2。

構内を再度振り返って。架線塔のシルエットが良い雰囲気。

バレジィノ到着。モスクワ時間で21:17。18分停車。ここまでくると現地との時差は1時間まで縮まります。
3列車の到着したホームは駅舎に面した1番線でもなく、かといって3番線でもないヘンな狭いもの。駅舎が近いので買い物とかに不便ではないのですが。

最前部にいくと、ここまで頑張ってきた愛しのЧС2は切り離されたところでした。右手に待機するのは近郊電車。

バレジィノ駅舎・ソ連的な飾りけのないものですが、大きな窓はやはり良い意味でモダーン。派手なネオンも良い雰囲気。

愛しきЧС2の代わりにやってきたのは、こともあろうにゴツいЧС4т。好みの問題は人それぞれなんでしょうが……。もし好きな方居たらごめんなさいということで。

バレジィノ出て、夜食のソーセージ(確か130P。\450位)。これも美味しかった。ただ、量が半端で余るのは困りもの(それが、あとで問題になるとは……)。
牽いてる機関車はともかく、3列車の5泊目最後の夜は楽しくまったり優雅?に過ぎていきます。感じるのは
疲労や倦怠ではなく、惜しさにほかなりません!