2009年09月24日

10月中旬まで更新休みます

本日より、渡米(もちろん鉄目的!)につき
暫く更新休みます。

レスも帰国後になることお許しください。
posted by 西方快車 at 12:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月19日

【第7日目の3 20090601】ウラジミールからモスクワへ!!

 最後の停車駅ウラジミールからモスクワまでは3時間50分。普通なら、持て余すような時間なんですが、ここまでの悠長な…悠長すぎる時間感覚では「あっというま」でした。
 車内写真撮ったり、車掌さんに自分も撮ってもらったり(笑)、昼食はカップ麺とビールの残り片付けたはずなんですが写真撮るの忘れてたり(旅行中は全食事撮るのが目標でもあったのに)。

 モスクワが近づけばそれなりに魅力的な鉄道情景があったりするはずなんですが、焦りと、この3列車(K3次)への惜しみでそんなの撮ってる余裕がありませんでした。
 そして、未知なる国の未知なる都への不安と期待! 飛行機でいきなり降り立つのではなく、じっくりと列車から「慣らした」はずなのに、それでもロシアという国には身近さを感じるにはいたらず、不安も期待も混じった緊張が高まってくるのです。

 「この国、好きになれるのかな……?」

 初訪問の国では必ずの、この緊張と感覚。最高の快感に他なりません。
 ましてや、列車で延々と高めることができた今回は至高としか!

 いよいよ、モスクワヤロスラベリ到着……線路が増え、複雑な構内を渡り渡り。速度を落として進入。到着は広い構内の一番の片隅の模様。
 こちらも、荷物を揃えてデッキに待機します。

 降車時には、お世話になった車掌さん方に思わず握手を。
 同じ車に乗っていた、ノルウェーへ帰るご夫妻にも握手を。


 北京以来6日間、何度も眺めてきた中国国章とサボもこれで見納め。


 ホームの風景。
 旅行者たちが車掌さんと握手するのは皆同じ。そしてホームで記念撮影したりで名残惜しむのも。


 こちらは数少ない担ぎ屋さん。


 彼の写真も、きっと思い出話の種になっているか、或いは世界のどこかでブログの素材になっているのでしょうか?
 

 ヤロスラベリ駅舎。古い本体に、ガラス張りの増築部という造り。
 ロシアの駅には西欧のようなアーチ屋根はありませんが、空が広い頭端式ホームというのも天気さえ良ければ気持ちの良いものです。


 振り返って。北京→モスクワ間、国際列車3列車(K3次)の姿。


 今度は前を向いて!  ヤロスラベリ駅舎を眺めつつ、未知の国への第一歩を。

 しかし……。不安なことはたくさんあります。
 なにより治安が不安なので、荷物はがっちり抑えた状態で。
 周りはキリル文字だらけ! 読めない全然!
 ルーブルへの両替は空港のようにわかりやすい両替所があるわけでもないので、さぁどこでどうすれば?
 今夜のホテルは予約済にしても、赤の広場付近に地下鉄で辿り着かねばならない。
 そして、明日はサンクトペテルブルグに向かうので、切符買わねばならない……(でも、その前に両替)。

 えらいところに来てしまったのだと、しみじみ。
 先ずは、お金なんとかしないと!


 ヤロスラベリ駅舎を表通りから。ちなみに翌日撮影(苦笑)。
 この地点では不安とか緊張とかで、写真撮る精神的余裕皆無だったんですよぉ。
 どうでもいいですけど、ロシア人の「御伽噺的趣味」を象徴してるような気がしますね、この駅舎。もちろん大好きです。
posted by 西方快車 at 23:59| Comment(4) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月17日

【雑草】モスクワ到着の前に。RW19に関する詳細【本文】

 昨日の続きです。
http://seihoukaisya.seesaa.net/article/128205640.html



・コンパートメントの寸法は以下となります。
 基本的には普通の軟臥……クペなら4人で使う空間を2人で使うのですから、それだけで贅沢な空間ではあります。日本だと北斗星のツインデラックス相当となりましょうか?
 全長1940mm(通路側は1420mm)。全幅は1970mm。ほぼ2m四方。
 窓幅1150mm。欧州流儀のやや控えめサイズな窓ですが不便はなし。
 室内高さは2530mm

・寝台幅は下段800mm。上段700mm。寝台長さは上下共通で1970mm
 下段はかなりゆったり。対して上段は不利。長期間の相部屋なら交代で使わないと不公平かも。
・ソファ幅は670mm。奥行は760mm。車両の座席としてはかなり上等な寸法でまさにファーストクラス。構造自体は下段寝台の幅を詰めたものですが、「調整すれば」座り心地は良好。
・テーブル寸法は650mm×540mm。ここに食堂車からのデリバリーでもあれば優雅かも(笑)。
・2室で共用の洗面所の内幅は1115mm。洗面台の幅は665mm。洗面所ドアの幅は530mmです。
・コートロッカーの内寸は幅470×奥行200mm×高1800mm。


・上段寝台を下ろしたところ。操作は見た目ほど重くありません。鎖で吊るされています。
 なお、寝台番号は6。上段偶数下段奇数です。


・上段寝台の折りたたみ位置は2段調整できます。このポジションだと上段に枕や毛布を放り込んでおけます。標準状態だとこの姿ですが、やや圧迫感が否めません。


・上段寝台は更に押し込んだ状態で固定することができます。圧迫感なく快適。

・窓は個室側は固定ですが、通路側のうち3枚に2枚ほどの割で開閉可。首が出せる程度に下降します。但し施錠可能なので、車掌の気まぐれで施錠される場合があります(国境前後など)。6月の乗車だと、少し暑い中国国内、ロシア国内だと窓は開けっ放しでした。

・冷房なしですが、扇風機はあり任意で操作可能。スイッチには漢字(勿論、簡体)で「電扇開閉」とか書いてあるだけなので、漢字読めない西洋人には扇風機のつけ方もわからない……ということに。




・個室内のコンセントはロッカー脇にあり、Cタイプ220V。通電されていないときもありますが、車掌にお願いすると通電してくれます(車掌も私用で使ってますから遠慮は無用)。




 CタイプとAタイプの変換アダプタ噛ませて、さらに三ツ口噛ませて。三ツ口は100V用なので本当は使っちゃダメです。

・廊下側のコンセントは掃除機用でDC48Vという特殊な仕様。ここに変換アダプタ挿してる西洋人見かけましたが……。


・BGMを流す機能がありますが、現在未使用です。使用されてもoffに出来るはず。

 ピクトグラムのセンスが欧州的。ドイツのメーカーで装備したものと推測。

・室内灯は蛍光灯と白熱灯切り替えできます(併用不可)。+寝台の読書灯。

 白熱灯状態推奨ですよ、優雅ですから。

・ドアチェーン代わりの仕掛け。




・洗面所は洗濯したり洗髪したり出来るくらいには清潔でした。シャワーヘッドもついており、シャワーとしての使用も可能にみえますが、水圧低すぎて無理だと思います(洗髪だけが精一杯)。あと、水しか出ませんでした(冬はお湯も出るみたいです)。アメニティ類は皆無ですが、洗面所に石鹸は常備。


 奥のドアが隣室に通じる。


 洗面台。狭くはないです。


 シャワーヘッドはそこそこ延びます。水圧さえあればシャワーとして実用になるのですが……。ひょっとしたら、車掌に頼めば調整してくれるかもしれません。

・洗面所は、共用する相互の部屋で施錠及び、使用中の表示が出来ます。外出時は洗面所のロックを忘れませんように! 隣の部屋から入り放題になってしまい、防犯上望ましくないですから。

 洗面所の内側。上のロックを掛けると、隣室に「有人」の表示がされます。


 「無人」表示。洗面所が空いている状態。
 下に見えるロックを使うと、隣室からの進入を阻止できます。


 「有人」表示。隣室で洗面所を使っている状態。

・寝具は大き目の枕と毛布2枚。シーツと毛布カバー、枕カバー1枚づつ。枕は快適でした。

・部屋にポット常備。但しカップはないと思うので、マイカップ持参の必要があります。昔の中国では軟座・軟臥だとカップも備え付けだったと聞きますし、今でもロシアだとカップ(耐熱ガラスのコップ。小田急ロマンスカーみたいなの)は貸してくれるようですが。

・トイレは前評判どおり、こまめに掃除されているので割と清潔。ペーパーも常に補充あり。垂れ流しですが、一度受け皿に落ちるため、貴重品も流す前ならリリース可能?(どうでもいいことですが、「トイレは垂れ流しだから貴重品落としたら最後……」とか書いてる方って、循環式や真空式なら落としたブツを回収できると思ってるんでしょうか……回収してもらえたとしても、もの凄くイヤなんですけど)


 常時は受け皿が出ています。
 左の洗面台の蛇口はロシアの客車と違い、出せば流しっぱなしになります。無駄使い注意。


 流すと、受け皿が傾き車外に放出。


 トイレ内洗面台の蛇口周り。

・トイレ以外に廊下などもこまめに掃除してますし、ゴミ箱もたまに空になってました。

・全ての等級で個室内と側廊下は禁煙です。おかげでタバコくささは皆無。トイレとデッキのみ喫煙可能な模様。冬の喫煙者は……地獄ですね。


 冬は寒いと思われる、デッキ連結面。貫通扉はかなりの重量感があり「密閉」機能を果たしそうです。

・車内放送は何故か一度もありませんでした。

 車内放送がない代わりか、時刻表の掲示があります。実用度はとても高いです

・この列車に関してはたまたまか、中・蒙・露の全区間で車内販売も回ってきませんでした(個室ドアは空けてる時間長かったので見逃しは無いはず)。但し、食堂車での「販売」はしています。

・部屋は2室共用の洗面台を挟み、ソファーとベッドの配置が逆になった部屋が向き合います。



 乗車したのとは反対側の部屋。ウランバートルにて空室になったところを撮影。
posted by 西方快車 at 23:59| Comment(11) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月16日

【雑草】モスクワ到着の前に。「走るクラシックホテル」RW19に関する詳細【グラフ篇】

 6日間の宿として、実に快適・優雅な空間であった中国鉄道部の高級軟臥(高包)、RW19客車に関しては詳細に触れておく必要がありましょう。
1995年のドイツDWE社(東ドイツ側)の製造といえど、その雰囲気はもっともっとクラシックなもの。RW19には1958年製造?の初代が居り、現用のものは二代目なのですが、初代をそのまま準えた造りなのです(初代は北京の鉄道博物館に保存され、車内も公開されています)。
 どこぞの高額な運賃料金の必要なクルーズ列車のような華美さはありませんが、質実剛健な造りと趣味のよさのある客室です。中国(特に東北)には低廉に泊まれるクラシックホテルが多々ありますけど、共通するものはありましょうか。
 余計なサービスはないものの(たとえば寝台のセットはセルフサービス)、お湯が使えることに電源が使えること、そこそこ清潔に保たれていることと、必要なものは満たされている由。


・外形(寝台側)。右からデッキ(常用)、WC、車掌室、電気室(放送室?)、客室×8、WC、デッキ(非使用で喫煙所代用)となります。台車は中国仕様。


・デッキからのエントランス部分。左にWCと車掌室。右に石炭暖房装置とサモワール。掛かっているのは暖房とサモワールの使用許可証。


・通路。左の飾りガラスは客室の洗面所のものです。床の絨毯は軟臥・硬臥も共通ですが、この車が一番似合ってます。


・通路を振り返る。突き当たりにあるのはサモワール。


・サモワール(ロシア式湯沸器)拡大。非使用時にはカバーで覆えるようになっています(ただし常時使用可能でした)。カバー内側には複雑そうな取り扱い説明が。本体真ん中の赤いレバーを捻ると熱湯が出ます。やけど注意! 不安なときは車掌に頼みましょう。


・通路の端。消火器が2種。下にはゴミ箱。右には寒暖計(重要すぎる)。プレートはなんと真鍮製。号車表示の書体も一昔前の中国風で味があります。


・通路の端より振り返る。右にWC。定員16名の客車にWC二箇所ですから贅沢な?もの。


・客室内。筆者が利用したタイプです(反転タイプあり)。左に2段寝台、右に一人用ソファと洗面所。


・客室の通路側を見る。ドア脇の白い箱は照明のスイッチ(切・蛍光灯・白熱灯)。


・客室通路上は荷物置き場で大型のトランクでも納まります。ドアの内側は鏡。フックも豊富にあり、長期間の「滞在」に備えています。


・下段寝台アップ。寝台利用時は背摺りを垂直にして寝台幅を広げられます。座席としては奥行ありすぎて、やや座り心地に難があります。そこで……以下の写真参照。


・同上。座席利用時は背刷りに角度をつけることができます。ただし、この使い方は車掌・服務員は認知していない模様で、翠帳な状態がディフォルトですが。背摺りを引っ張り出すとこの状態に固定できます。


・一人がけのソファ。こちらも標準状態では背刷りが垂直。


・寝台同様、引っ張り出すと背刷りに角度がつけられます。


・木綿のシートカバーには刺繍が入ります。素朴ながらも品のある配慮が嬉しい。
 エスニック柄のシートモケットは製造時からのものか、更新されたものなのか不明ですが、客室のインテリアに合ったものでこれも好ましい。


・寝台下は荷物置き場。トランクが納まります。絨毯は床に張り込んであるわけではなく、リノリュウムの床の上に敷かれています。


・ソファの下にも荷物が置けます。こんなわけで荷物置き場は豊富なんですが……。しかし、近年の大型バックパックには対応していません(笑)。この客車にはトランクの方が似合いますよ!


・ドアつきのコートロッカーもあります。冬には重宝するでしょう。


・コートロッカーのドアは見事にツライチに収まります。工作のよさが伺えます。


・上段寝台を下ろしたところと、折りたたみの梯子。この梯子はロシアの寝台車と共通するものです。ちなみに中国の寝台車ではもっと簡易な足掛けしかありません。


・梯子を畳んだところと、頑丈そうなドアロック。もちろん内からの施錠可能。外からの施錠は車掌に頼めばやってくれます。

<続く>
posted by 西方快車 at 22:40| Comment(0) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月12日

【第7日目の2 20090601】ゴーリキから、ウラジミールへ。最後の停車駅。

 記すの忘れてましたが、モスクワ着が近くなった前日から折を見てガイドブック(おなじみ「地球の歩き方 ロシア」)に目を通してました。ガイドブックは読むの苦手で、どうしても義務感で目を通すため現地着直前や現地で読むことが多いのです。
(かといってガイドブックなしの旅を説く熟達者の気持ちにはなれません)
 あと、個室の細部の撮影と採寸。こちらの成果はモスクワ着後にまとめて晒すことにします。

 それにしても、時間の経過がひたすら「惜しい、もったいない! 何時までもこの時間を」でした。もちろん、初めて降り立つモスクワへの期待とかもあるんですけど……。




 ゴーリキのホームこそ都会の雰囲気でしたが、やはりこんな景色のほうが長いのです。


 ダーチャ抜きにロシアの郊外は語れない……のでしょうね。この生活様式がシベリアにまで展開しているのがロシアの凄いところだとおもいます。


 魅力的な民家、その1.装飾が細かく、かわいい。ロシア人って「御伽噺」のような世界が案外好きなんじゃないかと思わざるをえません。客車とかの横引きカーテンへの拘りとかも、そうした価値観の表れのような気がします。


 魅力的な民家。その2.白いラーダに放置されたトレーラもいい感じ。


 電車駅で見た線路横断注意の看板。新幹線バージョンはすでに紹介しましたが、こちらは西独国鉄103電機バーション(笑)。デッサンの狂いとか、OL風女性やビジネスマンが凄くヘンな感じでなんともいえない味わい。新幹線とは別の意味で突っ込みどころ満載。


 モスクワに近づくにつれ見る機会の増えてきた正教教会。個人的には奥の大きくて綺麗なのより、手前の小さくても歴史的重みのある方が好きです。


 不思議な雰囲気の山荘。フクロウみたいです。これもロシア人好みの御伽趣味ですね。左手前は煙突つき丸木小屋はサウナ?


 水辺のダーチャ。


 こんな景色が延々と。延々とご馳走攻めにされてる気分ですよ。


 やはり教会は目立ちます。右の鐘楼はかなりの年代ものという雰囲気。


 3列車の最後の停車駅、ウラジミールが近づいてきました。
 本線から微妙な角度で分岐した機関庫。交流電機が並びます。


 機留線に並ぶ電機。まずЧС4т。


 次はЭΠ1新型、更にBЛ60。シベリアでお馴染みのこの2形式はウラル以西では目立たない存在です。


 近郊電車。緑に帯1本というシンプルな姿は少数派です。乗務員ドアの内側の装飾に注目! 洒落た感じなのですが、ただ住宅用の部材を転用しただけなのかも?


 また、別の教会。金色が派手派手で、如何にもそれらしい感じ。


 雰囲気のよい鋼製アーチ橋。


 BЛ80の屋根上は、並ぶエアタンク(天蓋つき)と高圧配線がなかなか素敵。


 ウラジミール到着。モスクワ時間=現地時間で10:18。20分停車。
 高いホームに、駅舎は見事なまでのモダニズム。


 ウラジミール駅舎。ソ連的モダニズムもここまで極めると味が出てくるってものです。看板や広告の類がないのもロシアのモダニズム建築の幸せなところかもしれません。


 列車最前部では交流電機ЧС4тの切り離し。最後の停車駅ではありますが、最後の機関車交換地でもあるわけです。


 変わってやってきたのは直流電機ЧС7。重連形の機関車はロシア入ってはじめてです。
 ЧС4тよりはマシなスタイルですが、無個性といえば無個性な雰囲気ですね。


 小さいトラクターと、大きなロシア人。ボンネットの歪みも愛嬌♪


 ロシアでよくみかけた窓格子。放射状パターン。ちなみにアルミサッシという無粋なシロモノ(日本の景観を確実に破壊した悪の手先)の普及率は凄ーく低いです。アルミが貴重なだけなのかもしれませんが。


 機関車交換中の一こま。機関車が付いてない以上列車は発車できないわけで安心していられます(笑)。


 駅には直接は外に通じる門があります。バンも右手に見える小型車も床下高があるのが使用環境を物語っているような気がします。ちなみに警察車両は撮るのに無駄に緊張しました。


 駅舎の入り口には申し訳程度のレリーフが。
 車掌に急かされるように乗り込むのも、これが最後。


 この日4回目の教会(はじめは電車駅の駅舎かと思った)。木造の落ち着いた色彩のもので一番お気に入り。


 給水塔はこの1本しか見かけませんでした。はじめて見るスタイルの木造と鉄骨によるもの。網目状の鉄骨がいい感じです。


 左のはおなじみのロシアバンですが、右のは韓国車?


 軍用車?
posted by 西方快車 at 23:59| Comment(90) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月08日

【第7日目の1 20090601】ゴーリキーへ、久々の高ホーム。車両墓場に鉄道公園。

 一応深夜にキーロフに停車しているはず(モスクワ時間0:45着で15分停車。ついに現地時間との時差がなくなる!)なんですが、さすがにこの時間は寝てました。RW19最後の一晩というのもありますし、酒入って眠かったからというのもありますが。


 目が覚めたのは5時過ぎで寝起きの一枚。如何にもなロシア農村風景。今日も良い天気♪


 森とか沼とか。


 そして、いよいよヴォルガ河を渡ります。橋梁も大規模であり、川幅も堂々としたものです。タグボートが艀を押したりしてますので、水上交通も盛んな模様。


 ヴォルガを渡るとゴーリキーの街が見えてきます。
 実に「ソ連チック」な雰囲気の工場?

 でも、工業地帯でも意外と緑が多いんです。ロシアは緑の国、というのは今回知った意外な印象ですよ。


 そして住宅地も見えてきます。広大なガレージ(倉庫?)群と、広大なアパート群。


 小汚い手前のガレージ群と、立派な立派な教会の対比。さらにその奥には共産主義的アパート群。この混在っぷりが今のロシアって感じです。


 ゴーリキーに進入。なんと電車用の高ホームへの到着!! 違和感ありすぎです。よくよく確認すると、この駅の旅客ホームは全て高ホームである模様。
 確か西欧や韓国では都心部も低ホームでしたから、ホームの高低が混在している(都心部と地方で使い分け)のは中国とロシア特有の鉄道文化なのでしょうか?


 ゴーリキーには12分停車。ホームには屋根が掛かり、タイルも相まって「いかにも都心の駅」という雰囲気。モスクワが近くなってきたことを感じさせますが、実はまだまだ461kmも残ってます。


 白人旅行者も退屈紛れに撮り鉄行為。ディーゼル機関車が近郊電車の中間車を3両連れたヘンな編成ですが、さすがに回送かなんかでしょうね、これは。


 高いホームに、ホーム屋根。何処か日本の駅を思わせる風情です。その分、味気ないのは残念ですが。


 反対側に止まっていた列車。


 味気ないゴーリキー駅でしたが、それでも構内保存蒸機は居ます。ロシア機ってイギリス機とアメリカ機を強引に混ぜたような姿だと思うのですが……あれ、日本の蒸機と作り方おんなじですね(笑)。
 この機関車、どこかC50辺りを思わせる雰囲気ありませんか?


 交流電機ЧС4т。高運転台化のやりすぎでスタイル壊しちゃってる感じ。


 近郊の電車区。前面丸型の近郊電車はこの先頭車1両しか見当たらず。かなり淘汰されたのでしょう。


 おなじみ?の大型保線機器。で、やはり用途わからず。古バラスト回収用の作業車なのか、はたまた除雪車(スノーローダー)なのか?


 このディーゼル機関車も味のあるスタイル。逆テーパーの前面が良い意味で開き直ってます。足回りは軸梁式で珍しい形だと思うのですが、軸重移動とかに備えているのでしょうか?


 また、謎めいた保線用車あるいは除雪車。


 今度は客車区が視界に入ってきます。台車周りの遮光幕にベイウィンドウ、明らかに何らかの試験車ですね。


 同じく。台車間に測定装置が見えます。


 もう1両。この車にも大がかりな測定装置?が。ところでロシアの客車で単色帯なしというのは凄く珍しいです。


 雰囲気のある古そうなレンガ倉庫。端面の飾りがいい雰囲気です。


 緑の濃淡の車体に赤い台枠。そして黄色のアクセント。派手ですがまとまった塗りわけ。


 ロシアには鉄道車両の墓場……のようなところがあるとは、うわさに聞いていました。これまでの行程ではそんなの見つからなかったのですが、ついに!
 蒸気機関車も電車もいい感じに腐ってます。ただ電車は窓やドアが失われているだけで車体がボロボロってわけではないので、そのまま放置されるのではなく、単に廃車後の解体待ちなのかもしれません。


 如何にも軍用な?タンクローリー。

 さて。
 ゴーリキーを出て10分ほど走ったところに、蒸気機関車のみ6両ほど並べた鉄道公園らしいものが! まずはサドルタンクの小型機と、E型の小型テンダ機。このE型の小型テンダ機は日本の4110をテンダ機にしたような雰囲気です。


 そして旅客用の2D2、嘗てのシベリアの花形Π36。1974年ごろまでシベリア鉄道の非電化区間で急行列車・国際列車牽いてたとか。半流線型が格好よいです。


 Π36のサイドビュー。


 こちらは貨物用のE型機。それにしても長いテンダーです。これはこれで迫力満点。


 そのほか。左の中型テンダ機が小柄ゆえにまとまりの良いスタイル。ロシアの電機も素敵ですが、蒸機もよいものです……。


 朝食。韓国系のカップ麺。最終日は食堂車には足を運ばなかったのですが、何時まで営業していたのやら。確認だけでもしてけばよかった……。
posted by 西方快車 at 23:59| Comment(3) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月07日

【第6日目の8 20090531】【ちょっと修正】ペルミ2からパレズィノへ。3度目のロシア食堂車とか。

※参考画像加えました。


 こんな景色が延々と続きます……ここまで地平線がくっきり見えるのはあんまりないのですが。


 ちょっと装飾過多な?民家。この種の装飾をみると、ロシアって実はキリスト教以前の古い信仰とか、さりげなく生き延びているのではないか……と推測したくなりますね。

 さて、こんな感じで景色も落ち着いてきて(=町とか駅とか操車場が見当たらない状態)、中国人車掌の煮炊の匂いがいい感じになってきましたので、こちらも3度目のロシア食堂車に足を運びます。
 お客は中国客車からの西洋人旅行者のほか、ロシア客車からのロシア人たちも加わり……それでも適度な空き方ですが。


 斜め向かいのボックスに居た、ロシア人の一家。ノヴォシビルスクから乗車とのことですから、それでも2泊3日の行程。塗り絵はトランスフォーマーとのこと。ちなみにお子さんは自分より英語上手かった……。
 ちなみに旅行中、会話で苦労したのは語学力より話題を合わせること。
 鉄ネタに偏ってると、苦労は多いです(苦笑)。


 3日間お世話になった食堂車のオバちゃん(10年前は多分、美人)。確か英語はカタコト。ちなみに彼女いわく私は「日本人に見えなかった」そうな(まぁそんな雰囲気は出してました)。
 ちなみに、食堂車の明かりは「管球」(白熱灯)です。冬の夜に利用するとさぞや雰囲気があるでしょう。


 ディナーはチキンフライとビール(2本)で。確か計430P(¥1500位)。付け合せのポテトになかなかボリュームあり。味は普通に美味しかったですよ。
 

 欧米の旅行者がアップル製品(iPhone)でロシアの娘さんをナンパしてるところ……としか言いようがない情景。まぁ野暮なことはいいますまい。ちなみにアルミボディのMacBookも武器にしてました。
 こっちの安物HPとノンブランドMP3、レンタルのNOKIAでは最初から勝てない勝負ですし(苦笑)。
 最後には娘さん、廊下で踊ってました(笑)。


 部屋に戻ってきて未だ20時前。いくつか町を通って景色に変化も出てきたりしたので、またカメラを構えます。


 見事な夕焼け。黄金郷へ至る道。


 さりげない黄昏の遠景も、今晩が最後。


 カメラ構えて対抗列車狙っていたら、なんとやってきたのは保線用車両。珍しいもの撮れました。


 パレズィノが近づいてきました。おなじみの操車場に、長い長い貨車の車列。


 変電所というのは、夕日に映えるものです。
 ロシア旅行の面白さは、こんな当たり前の施設でさえ被写体になってしまうことでしょう。


 如何にも派手派手な、正教教会。小奇麗ですから「唯物論」が国教ではなくなってからの建立でしょうか? 


 パレズィノの引き上げ線でで待機する交流電機ЧС4т(1972年頃製造)。ЧС2が直流電機なので紛らわしいというか、形式のつけ方はあんまりくっきりしていないようです(まぁ日本でもED30に凸型の直流機と凸型の交直流機が二代存在してましたからこの辺はいい加減なのかもしれませんが)。
 で、更にやっかいなのはЧС2т(1972〜1976)という、ЧС4тそっくりの直流電機がЧС2の後継機種として製造されていること。紛らわしいにも程ってものが……。
(ちなみに2基のパンタグラフが内側に寄ってるのがЧС4т、外側に寄ってるのがЧС2т。そのくらいしか違わない。役に立たない知識ですが……)


※参考写真:ЧС2т。サンクトペテルブルグにて。殆ど間違い探し。ここまでそっくりだと現場での混乱とか無いんでしょうか? 交流直流の地上切替駅でのトラブルが無かったとは思えません(まぁ直流機にヒューズ位はあると思うんですけど)。せめて色くらい変えりゃいいのに。


 で、最大の問題はЧС4тもЧС2тも「ゴツくて、かっこ悪い」ということ(笑)。どうやったらこんな不細工な機関車作れるものか……と。共産主義的構造主義には理解と捻くれた憧れがあるつもりでも、このスタイルはなかなか受け入れる気にはなれませんでした。
 でも……この写真のように真横に近いアングルなら、そんなに悪くもないのかも……。












 パレズィノの構内。交流直流の地上切り替え駅で、ここから先ウラジミールまでは交流になる由。
 それにしても電機がいっぱい! 3列車のも含めると6両(6組)が数えられます。


 久々に見た、交流電機ВЛ80の2連形。側面も屋上が直流機に比べてずっと賑やか。
 

 カラーリングはこの地域独自のもの? それはそうと、地上切り替えゆえの架線の「絶縁器」が印象的(写真左上)。


 切り離され、待機中のЧС2。前面は歳相応の痛みが目立ちます……。


 こちらは荷物列車に連結されたところのЧС2。


 構内を再度振り返って。架線塔のシルエットが良い雰囲気。


 バレジィノ到着。モスクワ時間で21:17。18分停車。ここまでくると現地との時差は1時間まで縮まります。
 3列車の到着したホームは駅舎に面した1番線でもなく、かといって3番線でもないヘンな狭いもの。駅舎が近いので買い物とかに不便ではないのですが。


 最前部にいくと、ここまで頑張ってきた愛しのЧС2は切り離されたところでした。右手に待機するのは近郊電車。


 バレジィノ駅舎・ソ連的な飾りけのないものですが、大きな窓はやはり良い意味でモダーン。派手なネオンも良い雰囲気。
 

 愛しきЧС2の代わりにやってきたのは、こともあろうにゴツいЧС4т。好みの問題は人それぞれなんでしょうが……。もし好きな方居たらごめんなさいということで。


 バレジィノ出て、夜食のソーセージ(確か130P。\450位)。これも美味しかった。ただ、量が半端で余るのは困りもの(それが、あとで問題になるとは……)。
 牽いてる機関車はともかく、3列車の5泊目最後の夜は楽しくまったり優雅?に過ぎていきます。感じるのは疲労や倦怠ではなく、惜しさにほかなりません!
posted by 西方快車 at 20:18| Comment(0) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月02日

【第6日目の7 20090531】ペルミ2の周辺。カマ川超えて、たそがれに向かう。

 ペルミ2到着はモスクワ時間で17:18、現地時間で19:18。5月末の高緯度ゆえ、まだ夕方という実感はありません。停車は20分。
 先にも触れましたよう、ウラル越えてヨーロッパに入ったという実感も乏しく。しかし、あと1日でモスクワ、あと1日で終着という寂しさは禁じ得ませんでしたが。


 構内にて。貨物用ВЛ11の3重連。なかなか迫力ありますしスタイルはむしろ好みなんですけど、こうも数が多く当たり前の存在だとありがたみが薄れていくような錯覚さえ。


 ユニークな卵形のカバードホッパー車。積荷は何でしょう?


 ホームの向かいには荷物列車が停車中。荷物列車も旅客列車扱いなのは昔の日本同様です。旅客用ЧС2の牽引。
 で、その向こうに別の列車が止まっているのでしょうか? 荷物列車をさけてお客さんがぞろぞろと。


 3列車の停車待ち。眺める人がちらほらいるのは、中国からの客車はやはり珍しいものなのでしょうか?


 そんなに広くないように見える構内ですが、ロシアの駅がこれで納まっているわけはありません。見えない部分が広いのです。


 3列車は駅舎に面した1番線?に到着します。降りてからの1枚。


 ホーム上の人々。ロシア人のお客に、中国人の車掌。


 例によって最前部へ。ロシアのEF58こと、ЧС2の顔は見飽きません。
 機関車の足回りをハンマーで点検中。20分前後の長時間停車は、こうした安全確認のためにも必要なのでしょう。


 ペルミ2の駅舎。ソ連的でもあり、古風でもあります。大きな窓が明るい感じ。


 駅舎の窓。シール?とはいえ、ケレン味のある装飾がうれしい。蒸気機関車も装飾の一部。


 駅舎の裏に回ってみると……なんと0番線とか−1番線に当たる場所に近郊電車のホームが広がっています。


 売店。同じようなものを売ってる店が複数並んでいるのは非効率だと思わなくもないのですが……。外国人には優しくないシステムですし。でも何とかビールとソーセージは購入。


 野外露店もありますが、価格が明示されてないのが難点。最初ここでソーセージ買おうとして思ったより高くて、ボッタくられたのかと思いました(あとでモスクワで確認したら、少し高い程度でした)。


 客車に戻ると、天気もよくなってきました。青い客車はほかでは見かけませんでした。事業用?


 ВЛ11の3重連ですが、中間機関車の運転台はどうやら潰されている模様? 前面窓は塞がれているのか極端に汚れているのか。いずれにせよ、警戒色がないのでそのままでは先頭に立てないはずです。


 ВЛ11の3重連。前面下部の出っ張りには重連用のジャンパカプラが収められている模様。


 ロシアでしばし見かける保線用車。作業車(上写真)と斜めのコンベア持つ中間車と末端車がセットになった大掛かりな車です。


 上の作業車に連なる中間車+末端車。末端車は側面にコンベアが出ている点に注目です。用途は……コンベアで古バラストを回収する車だと思うのですが(作業車で回収し、中間車で送る)、どうも確証が持てません。除雪車(スノーローダー)という説もありますし。


 これは正真正銘の除雪車。複線用ラッセル。


 先の保線用車。もう1ユニット。微妙に形状が異なります、間違い探しレベルですが。
 そんなことより、背後の廃車体が気にかかる存在。近郊電車(エレクトリーチカ)の旧型車と思われます。


 上の作業車に連なる中間車+末端車。こんな車にまでレースのカーテンを掛けるというロシアの趣味のよさはなんといえば良いのか(笑)。
 

 ペルミを出てまもなく、カマ川を渡ります。カーブの先に控える、長大な橋梁。


 いよいよカマ川へ。河岸の引込み線が怪しい雰囲気です。桟橋のようなものは取水設備の跡でしょうか? 或いは本当に桟橋だったのかもしれません。


 鉄橋を渡りきったところに監視所がありました。今も使われているようですが、用途は「スパイ監視」ではなさそうです(Google様が世界を監視しているご時世に!)。


 やはり、眺めが広大。


 変電所。こんなところもレンガがいい味をだしています。
 ロシアで見かける「白レンガ」はいったいどんなものなんでしょうか? 土の色が違うから白いのでしょうか? 


 ВЛ11の3重連(コレばっかりとかいわないで! 本当にコレばっかり立て続けにくるんですから)。背後には機関庫が広がっています。


 貨物駅に囲まれた、近郊電車の小駅。待合室のみで見事になんにもないです。


 タンク車の列が延々延々と続きます。


 近郊電車とすれ違い。行き先表示のある近代的なタイプ。


 貨車廃車体をぶったぎった倉庫・車庫。奥のコンクリとレンガ併用の建屋も怪しい。


 先の小駅からそんなに経ってないのに、また電車小駅あり。
 ショッピングカート(ああ、日本でも1970年代は健在でした。こんなのが)引いてるお婆さんの帰り道を、追い越す。
 線路は緑の中を、うねうねと。


 また、別の小駅。こちらは若者が屯ってます。出札口をふさいだ跡がありますね。かつては有人だったのでしょうか。
posted by 西方快車 at 23:58| Comment(2) | 2009年北京→モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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