http://seihoukaisya.seesaa.net/article/128205640.html

・コンパートメントの寸法は以下となります。
基本的には普通の軟臥……クペなら4人で使う空間を2人で使うのですから、それだけで贅沢な空間ではあります。日本だと北斗星のツインデラックス相当となりましょうか?
全長1940mm(通路側は1420mm)。全幅は1970mm。ほぼ2m四方。
窓幅1150mm。欧州流儀のやや控えめサイズな窓ですが不便はなし。
室内高さは2530mm
・寝台幅は下段800mm。上段700mm。寝台長さは上下共通で1970mm。
下段はかなりゆったり。対して上段は不利。長期間の相部屋なら交代で使わないと不公平かも。
・ソファ幅は670mm。奥行は760mm。車両の座席としてはかなり上等な寸法でまさにファーストクラス。構造自体は下段寝台の幅を詰めたものですが、「調整すれば」座り心地は良好。
・テーブル寸法は650mm×540mm。ここに食堂車からのデリバリーでもあれば優雅かも(笑)。
・2室で共用の洗面所の内幅は1115mm。洗面台の幅は665mm。洗面所ドアの幅は530mmです。
・コートロッカーの内寸は幅470×奥行200mm×高1800mm。

・上段寝台を下ろしたところ。操作は見た目ほど重くありません。鎖で吊るされています。
なお、寝台番号は6。上段偶数下段奇数です。

・上段寝台の折りたたみ位置は2段調整できます。このポジションだと上段に枕や毛布を放り込んでおけます。標準状態だとこの姿ですが、やや圧迫感が否めません。

・上段寝台は更に押し込んだ状態で固定することができます。圧迫感なく快適。
・窓は個室側は固定ですが、通路側のうち3枚に2枚ほどの割で開閉可。首が出せる程度に下降します。但し施錠可能なので、車掌の気まぐれで施錠される場合があります(国境前後など)。6月の乗車だと、少し暑い中国国内、ロシア国内だと窓は開けっ放しでした。
・冷房なしですが、扇風機はあり任意で操作可能。スイッチには漢字(勿論、簡体)で「電扇開閉」とか書いてあるだけなので、漢字読めない西洋人には扇風機のつけ方もわからない……ということに。


・個室内のコンセントはロッカー脇にあり、Cタイプ220V。通電されていないときもありますが、車掌にお願いすると通電してくれます(車掌も私用で使ってますから遠慮は無用)。


CタイプとAタイプの変換アダプタ噛ませて、さらに三ツ口噛ませて。三ツ口は100V用なので本当は使っちゃダメです。
・廊下側のコンセントは掃除機用でDC48Vという特殊な仕様。ここに変換アダプタ挿してる西洋人見かけましたが……。

・BGMを流す機能がありますが、現在未使用です。使用されてもoffに出来るはず。

ピクトグラムのセンスが欧州的。ドイツのメーカーで装備したものと推測。
・室内灯は蛍光灯と白熱灯切り替えできます(併用不可)。+寝台の読書灯。

白熱灯状態推奨ですよ、優雅ですから。
・ドアチェーン代わりの仕掛け。


・洗面所は洗濯したり洗髪したり出来るくらいには清潔でした。シャワーヘッドもついており、シャワーとしての使用も可能にみえますが、水圧低すぎて無理だと思います(洗髪だけが精一杯)。あと、水しか出ませんでした(冬はお湯も出るみたいです)。アメニティ類は皆無ですが、洗面所に石鹸は常備。

奥のドアが隣室に通じる。

洗面台。狭くはないです。

シャワーヘッドはそこそこ延びます。水圧さえあればシャワーとして実用になるのですが……。ひょっとしたら、車掌に頼めば調整してくれるかもしれません。
・洗面所は、共用する相互の部屋で施錠及び、使用中の表示が出来ます。外出時は洗面所のロックを忘れませんように! 隣の部屋から入り放題になってしまい、防犯上望ましくないですから。

洗面所の内側。上のロックを掛けると、隣室に「有人」の表示がされます。

「無人」表示。洗面所が空いている状態。
下に見えるロックを使うと、隣室からの進入を阻止できます。

「有人」表示。隣室で洗面所を使っている状態。
・寝具は大き目の枕と毛布2枚。シーツと毛布カバー、枕カバー1枚づつ。枕は快適でした。
・部屋にポット常備。但しカップはないと思うので、マイカップ持参の必要があります。昔の中国では軟座・軟臥だとカップも備え付けだったと聞きますし、今でもロシアだとカップ(耐熱ガラスのコップ。小田急ロマンスカーみたいなの)は貸してくれるようですが。
・トイレは前評判どおり、こまめに掃除されているので割と清潔。ペーパーも常に補充あり。垂れ流しですが、一度受け皿に落ちるため、貴重品も流す前ならリリース可能?(どうでもいいことですが、「トイレは垂れ流しだから貴重品落としたら最後……」とか書いてる方って、循環式や真空式なら落としたブツを回収できると思ってるんでしょうか……回収してもらえたとしても、もの凄くイヤなんですけど)

常時は受け皿が出ています。
左の洗面台の蛇口はロシアの客車と違い、出せば流しっぱなしになります。無駄使い注意。

流すと、受け皿が傾き車外に放出。

トイレ内洗面台の蛇口周り。
・トイレ以外に廊下などもこまめに掃除してますし、ゴミ箱もたまに空になってました。
・全ての等級で個室内と側廊下は禁煙です。おかげでタバコくささは皆無。トイレとデッキのみ喫煙可能な模様。冬の喫煙者は……地獄ですね。

冬は寒いと思われる、デッキ連結面。貫通扉はかなりの重量感があり「密閉」機能を果たしそうです。
・車内放送は何故か一度もありませんでした。

車内放送がない代わりか、時刻表の掲示があります。実用度はとても高いです
・この列車に関してはたまたまか、中・蒙・露の全区間で車内販売も回ってきませんでした(個室ドアは空けてる時間長かったので見逃しは無いはず)。但し、食堂車での「販売」はしています。
・部屋は2室共用の洗面台を挟み、ソファーとベッドの配置が逆になった部屋が向き合います。


乗車したのとは反対側の部屋。ウランバートルにて空室になったところを撮影。
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北京-ウランバートル間だけでもいいから乗ってみたくなりました。
喫煙者は、寒くても吸う方を選ぶ人種だから無問題。
以前、冬のカナダでホームに降りてわざわざ吸ってる人たちの群れを見ました。
知らなければもっと古い車両とか、あるいは初代が未だ健在? とか思われるかもしれないですね。
ウランバートルまでなら時間的にも敷居も低いですから、お勧めしますよ。
(でも、本当に楽しいのはウランバートルから先なんですけど…)
カナダに行かれたことがあるんですか?
私は近々アメリカ行く予定です(もちろん鉄目的で)。これも長い長い記録になってしまいそうです。
(2週間掛けて1周しますので)
あと、マレーシアも面白そうですね。韓国製客車とアメリカンDLの組み合わせが韓国・台湾と同じで、なじみやすそうな雰囲気ですし。
せめて、イルクーツクまで乗るとかしてみたいですね。
カナダは鉄目的ではなく、所用で何度か渡航してます。
そのうち、北ケベック=ラブラドル鉄道に乗ってみたいと
いう野望はあるのですが、いつもトロント近郊ばかりなので。
アメリカ記事があれば、このブログも安泰でしょうから
安心しました。先のことでしょうが楽しみにしてますね。
マレー鉄道は、どちらかと言うと「はじめての海外鉄」向けかも知れません。
レスが帰国1週間後ですいません。
カナダへは何度も、ですか。大陸横断は敷居高そうですが、VIAはアムトラックと違って古そうな客車使ってるんですよね。北の景色とあいまって惹かれます(寒いの好き)。
アメリカとカナダは似ているようで違うところ(鉄道に限らず)なので、興味はあります。
マレー鉄道は箱型の日本的なDLがよさげですね。問題は暑いの嫌いなんで、季節を選んでしまいそうなことなんですが……。
: 西方快車