2010年02月24日

【米:第4日目の3 2009/0927】シアトル篇3:路面電車運休中。キングストリート駅の内部など。


 路面電車(先のセントラルリンクライトレールとは別)の案内板。

 西海岸の都市でもロスアンゼルスは「英語+スペイン語」が表記で多く、シアトルでは「英語+繁体字」となるのが印象的です。間のサンフランシスコではどっちもあり。
 ちなみにStreetcarを「街車」と訳すんですね。大連だと「有軌電車(簡体)」とか云ってましたから中国語での路面電車の表記は結構幅が広そうです。香港はなんて云ってたかしら……。
 あと、この案内板出来た地点ではメトロトンネルには電車は走っておらずバス専用だったはずなのに、既に「地鐵」と表示されているのが気が早いというかなんと云いますか。

 この「海濱街車」ことウォーターフロント・ストリートカーは1982年に開業したものの(LRTのハシリ?)、2005年以降長期運休中です。
 詳細な経緯は以下参照して頂きたいのですが、公園の一部を使っていた車庫が立ち退き要求され、移転が手間取っていることと、沿道(高架)の老朽化による工事が絡んで長期に渡って運休せざるを得ない状態になっているとか。

海外LRTニュース・ひろい読み より
【シアトル】ウォーターフロントをゆく路面電車しばしのお別れ?
http://urbantransit.seesaa.net/article/5665037.html

【シアトル】海岸沿いの電車は再開が遠のく?
http://urbantransit.seesaa.net/article/93093574.html

ウォーターフロントの電車(Wikipediaより日本語訳)

 気になる車両はメルボルンから購入したヴィンテージ・トラムカーが使われていました。これはサンフランシスコのFライン(実用交通にヴィンテージトラムを使っている路線で大好評)のお手本になったとも云えます。

 シアトル自体は軌道系公共交通の整備を進めているところですから廃止はありえないとしても、車庫移転の件も沿道の老朽化の件も軌道事業者の発言力の弱さを感じ、何か切なくなります。
(日本なら公営・民営の何れでも公共交通の車庫が代替地の手配なしに移転させられることはないでしょう。関連した道路の老朽化に関しては電車の運行を維持しつつの工事が行われるはず……)
 


 キングストリート駅に戻ってきました。とはいえ、微妙に時間つぶしの塩梅を間違えて「エンパイア・ビルダー」発車まで2時間ほどありますが。


 この駅舎は時計塔部分も凄いのですが、下の建物部分もいい感じです。




 駅舎内部。時計塔の真下のエントランスホール部分。


 エントランスホールの床。モザイクタイル。東西南北の表示。


 荷物扱い所はやや殺風景?


 タルゴ列車「カスケード」が14:20の発車待ち中。欧州合わせの低床客車は補助ステップ引き出してもまだアメリカの平面的ホームにはちと高い(一般に欧州大陸ではアメリカほどホームは低くない)。アメリカ名物?の踏み台がここでも健在です。

 さて……。
 この駅は立派ではあるんですが、構内の設備は立派ではありません。食堂やカフェ、バーの類は兎も角、売店さえありません(あってもアメリカの駅じゃ割高でしょうけど)。あるのは自販機のみ。
 これからシカゴまで2泊3日の乗車に備えて飲料や菓子などの買い置きの必要があるので(日本での青春18旅行が染み付いてると、乗る前に飲料食料買い込むのは習慣化するんですよねぇ)、適度に余った時間使って駅周辺買い出し行です。
 しかし、シアトルのダウンタウン同様、コンビニやファーストフードは周辺に皆無(アメリカ人がファーストフードに頼ってるという事実が信じられなくなります)。小さな食料品店は辛うじて2軒あるものの片方は土曜日ということで休み、もう片方は閉店作業中……。あんまり品揃えもよくない。なんとか夕食用のサンドイッチは作って貰えましたが……。


 駅の裏手のフットボールスタジアム。
 試合中で物凄い喧騒でした。アメリカらしいといえばそうなのですが。


 市内観光の水陸両用車。軍払い下げのが相当数あるのでしょうか?


 美しい街ではありますが……不便。

 ここらを歩いてても埒が開かなそうなんで、また表通り(ジャックソンストリート)に出ます。殆ど偶然ですが、ユニオンステーションやメトロトンネル駅を過ぎた向こう側に食品店を発見!


 この写真で左の通りがジャックソンストリート。右の建物がユニオンステーション。写真中央のレンガ建て3階がその食品店(丁度ONEWAYの矢印の先)。

 スーパーのような規模はないものの、コンビニ同様の品揃えと価格に涙が出そうになりました。またブリトーなどのホットスナックもあって安い(1ドル)のも嬉しい。ちなみに酒類もありますので寝台車の人ならここでの調達もありです(しつこく書きますが、座席車での飲酒禁止は本当にうざい規則です)。
 ここでやはり夕食用のブリトー何本かと、Drペッパーの2Lペットボトルとダイエットペプシの1Lペット、菓子類を調達。炭酸飲料は大きなボトルほど単価が割安になるので重くても2Lペットは有り難い存在。なにせ「禁酒国アメリカ」ではこれがビール代わりですから。

 重量数キロ(笑)の手提げを下げ、再び駅へ。


 大変に印象的なカナダへの国際列車(1日1本)の注意。
「カナダへの以下の武器持ち込みは認められていません。拳銃、自動小銃、メイス(棍棒?)、催涙スプレー、スタンガン、爆発物」

 これ自体は妥当な内容だと思います。しかし突っ込みどころはあります。
 アメリカ国内だとこんな物騒なものを車内に持ち込んで良いのか?
(まぁスタンガンや催涙スプレーは日本国内でも持ち込めますけど……)
 武器の中に「ライフル(含む猟銃)・刀剣・ナイフ」が含まれてないのはどうよ?


 待合室全景。ここの待合室も広告などがありません。


 「エンパイア・ビルダー」入線。
 入線後、出発15分前くらいに改札が始まります。「コースト・スターライト」と違い、行き先別に号車指定で座席までは指定されないシステム(こっちの方がアメリカでは標準)。
 アメリカでアメリカ以外の国では常識的な「座席指定」が定着していない理由というのは研究に値するテーマだと思うのですが、さて?
 ここでも海側を取りたかったので、早めに並んで正解と。
 取り敢えず荷物をおいて落ち着き、写真撮るためにちょっと降ります


 ちょうど通勤列車「サウンダ−」が出たところでした(時刻表をみたところ土日運休の完全通勤ダイヤなので、臨時列車?)。
http://urbantransit.seesaa.net/article/7094351.html
 客車は標準的な、八角形の二階建てタイプでプッシュプル対応型。ところで制御客車の三連ホーンと鐘が実に印象的。西部劇的な汽車の「鐘」は今に生き続ける伝統で、アムトラックの機関車も装備している由。低速での進入時や構内入換では鐘を鳴らしまくります。


 向かいに止まっていた「カスケード」。昨晩ポートランドで撮影したのとは違うタイプの機関車です。
 機関車と客車のアンバランスは意外と気にならないもの。


 カスケードで印象的なのはこの機関車と客車の高さギャップを埋める荷物車でしょう。エアロパーツ?がネコミミみたいで可愛いといえば可愛い?
 ただ、かならず前後に機関車つけた編成ゆえ、この車両が最後尾に来ることはありませんが。


 「エンパイア・ビルダー」の最後尾。といってもお馴染みのスーパーライナー・コーチですが。
 まもなく16:40。発車です。この1枚とって直ぐに客車に戻りました。
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posted by 西方快車 at 23:54| Comment(0) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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