2010年03月02日

【米:第5日目の2 2009/0928】エンパイア・ビルダー篇3:朝食は「国立公園のレストラン」で。アメリカの保線機材に思う。


 この辺りはロッキー山脈。蛇行した川に沿って進む。
 
 8レ「エンパイア・ビルダー」で結構なことは、一日目の夕食をカスケード山脈越え、二日目の朝食をロッキー山脈越えと重なっていることでしょうか。その辺意識してのダイヤ設定ということはないと思うのですけど。 ちなみに表題はこの朝食時、あと「カリフォルニア・ゼファー」での食事時に同席者との話題の切り出しに使った決まり文句だったりします。
 「まるで、国立公園の中の、展望の良いホテルのレストランで食事しているようですね」と。

 もう一つのお決まりの話題は、
 「(自動車社会のアメリカなのに)思ったより多くの人が公共交通機関を利用している。驚いた!」です。


 かなり水面に近いところも走ります。


 食堂車は特に予約は取りに来なかったので、直接行って空席の有無を問う感じ。
 窓辺の花というのはアメリカとロシアの食堂車に共通すること。昔の日本もそうでした。
(中国からそんな優雅な習慣は消え、欧州だとテーブルランプのことが多い)




 朝食は9ドルのオムレツ。中身はチーズとかベジタブルとか選べます。
「エンパイア・ビルダー」はアムトラックの食堂車では唯一、陶製の食器とカップを使っているとのこと。但し朝食・昼食ではテーブルクロスが紙製使い捨てなのですが(ビニール製テーブルクロスをお勧めしたい!)。

 パンはクロワッサンよりビスケットの方が良かったかも。
 

 この辺りはグレーシャ国立公園のはず。




 グラシア・パーク駅。
 山中の小駅ですが、そこそこの昇降があります。観光客が多い、今の列車の性格を考えれば当然ですが。




 保線機材。
 アメリカでは全てが大げさ大掛かりになるのに、保線機材だけは日本と同じか、或いは日本より小ぶりな機材が多い印象でした。ロシアで(或いは新幹線沿線で)度々見たような大型保線機器は先ず目にしませんでした。この意味で、「鉄道後進国」を感じざるをえない……。

 前にも記しましたが、本線の線路自体もはっきり云って「貧弱」。殆どが単線非電化ですし軌道も重軌道とは言い難い。。
 勿論、貨物列車は一般のアメリカの鉄道のイメージ通りに長編成で巨大な貨車による大掛かりなものです。しかし、本数はさほど多くなく(1時間に1本もない)、また低速。ロシアや中国のように10分かそれ以下に1本の貨物列車が高速でやってくる国。あるいは4分おきに300km/hの高速電車の走る世界一の旅客鉄道大国(日本のこと)とは保線に対する取り組みも違ってくるのでしょうか。
(7ルートかそれ以上?もある大陸横断鉄道と、2ルートのシベリア鉄道の比較にも無理はある? でもアメリカとロシアの経済力比も考える必要はありましょう!)


 クラシックなラッセル車。サンタフェ鉄道のマークが残る。
 除雪車をディーゼル機関車の大規模アタッチメントとして1960年代から進化させまくった日本はこの世界でもガラパゴス?


 旅のお供、ドクターペッパーの2lペット。
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posted by 西方快車 at 18:49| Comment(2) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
西方快車さん

先日はどうも。
素晴らしい景色ですね。料理も美味しそう。

短い編成ながら寝台・座席・食堂・荷物車ちゃんと揃っているのは、
鉄道模型のセットのようですね。
それにしてもアムトラックのどんな短い編成でも、
必ず食堂車かラウンジ車を連結するところ。
これは日本から見れば本当に羨ましい状況です。
赤字なんでしょうが是非守り続けてほしいところです。

それと保線車両の2枚目の写真の青いボックス、
これは工事現場で良く見るトイレでは??
水タンクも積んでますね。環境への気配りも伺えます。
Posted by ウランゴー at 2010年03月02日 20:38
■ウランゴー様
 
 先日はこちらこそお世話になりました。

 「景色の素晴らしさ」はアメリカ鉄道旅行の魅力の一つなんでしょうね。ただ、つまらないところはひたすら退屈しますので落差は激しいのですが。
 あと、ロシアと違って「鉄」的に面白いスポットは少ないように感じました。

 朝食は美味しかったです。
 他の方の旅行記読むと食堂車はボリュームがありすぎて云々の記述をよく拝見するのですが、自分は日本人の平均よりは大食いなので「適切」に感じちゃいました。ただ、幾つか例外のメニューはありましたけど(後述)。コーヒーを何杯でも注いでくれるのは、やはり日本人の平均よりコーヒー飲む自分には有り難かったです。

>短い編成ながら寝台・座席・食堂・荷物車ちゃんと揃っているのは

 確かにアメリカ特有ですよね。
 ただ、アメリカ人は鉄道で大荷物持って旅行するので荷物車は絶対に外せず、他に食料調達手段がないために食堂車も絶対に外せず……というのが実情です。食堂車が必要ないほどに駅売店や駅ナカビジネスが充実しちゃってる日本の方が旅客鉄道王国であるのもひとつの事実でしょうし。
 とはいえ、エサなしブルトレがまかり通っていた日本のこと思えばやはり羨望はありますね。北斗星やカシオペアのバブル引きずった価格体系から見ると、アムトラック食堂車の価格設定は実に良心的ですし。
 守りぬいて欲しい……同感です。

 保線車両はトイレ積んでますね。「そこらで済ます」が許されないのでしょう。そういえば、アムトラックの客車も全車汚物処理装置付きのはずです。
 
Posted by 西方快車 at 2010年03月04日 20:50
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