2010年03月17日

【米:第6日目の5 2009/0929】エンパイア・ビルダー篇11:続:貨車ハント。微妙に珍車もあり?

 
 LA CROSSEを出てしばらくすると、また小さなヤードが見えてきました。
 シリンドリカル・カバード・ホッパーも真っ黒塗装は不思議な感じがします。日本の感覚的には「貨車=黒」なんですけど、でも日本でもカバードホッパーで黒塗りは少数派でしたしね。
 積荷は何? 温度上昇にシビアな穀物以外と推測しますが。


 SooLine鉄道の表記と、カナディアン・パシフィック鉄道の表記が混在している車。車籍は子会社SOOに、所有は親会社CPということでしょうか。


 クローズドではない、屋根なしのホッパー車……ヲアカー(砿石車)は意外と見かけませんでした。
 石炭とか石灰石を運ぶ車なのか、事業用のバラスト積みなのか?
 あと、端部を黄色?に塗っている理由が気になります。
(中国でも石炭車は同様に端を黄色に塗っていました。関連はありやなしや?)


 会社ロゴと番号・報告記号表記が右端の車と、左端の車。
 左端に書いた車が多数派で、右側表記は少数派です。
 「CP RAIL」の表記は1996年までのものと聞きましたが、案外残っています。
(まぁ随分前に無くなった筈の、BNのロゴマークとかカラーリングが平気で残ってるのがアメリカの貨車のすごいとこですが) 


 カバードホッパーの中でも「ACFセンターフロー」というタイプだそうです。
 4ベイの大きなタイプ。


 これも同種の車ですが、微妙に車体形状が違います。


 車端部の形状がまた違う車。
 側梁部の警戒塗装(赤黄の帯)が良いアクセント。アメリカではヤードでの解結が今も当たり前に行われていますので、この種の警戒塗装は作業上必要なのでしょうか?


 全長の短い、可愛らしいホッパー車。
 WWの表記もお洒落な感じがします。

 「Winchester_and_Western_Railroad」ショートラインという小規模鉄道事業者のようで、所有貨車数もたぶん少ないはず……? 日本で云えば「某臨海鉄道の直通社車」のようなもの? その意味では珍車のはず……。


 リブサイドカバードホッパー。これもいい加減お馴染みですが。
 台枠の省略されっぷりが分かります(台車上の中梁しか、台枠と言えるものが見当たらない)。

 ところで。
 同じ積荷にセンターフローとリブサイドという強烈な形状違いがある……というと、日本のホキ6900形式のメーカー違いによる差異を思い出したり(以下リンク先、吉岡心平氏の貨車ホームページへ)。
http://3.pro.tok2.com/~shimpei/0001/121_pfc-special1/pfs007_hoki6900.htm
 ホキ6900。富士重工製。センターフロー系。
http://3.pro.tok2.com/~shimpei/0001/127_pfc-special7/pfs331_hoki6905.htm
 ホキ6905。川崎重工製。リブサイド系の角形。あ、リブはないですね。でもホッパ下部が剥き出しの造りはリブサイド系の仲間と云えます。

 カーボンブラック専用のホキ6900は、日本のホッパ車として最大容量を誇りました。そのため何処か日本離れしたボリューム感があります。アメリカの穀物用カバードホッパー車を見ると、用途が同じホキ2200あたりより、寧ろこちらが思い出されてしまうのです。




 アメリカには粉モノをタンク車輸送する習慣がないようで、タンク車はホッパ車にくらべて圧倒的に少数派です。しかも大スケールのものは見かけませんでした。石油やガソリンの輸送という需要はある筈なのに……(パイプライン輸送でも普及してるとか?)。

 この車は真ん中が垂れ下がった形状が特徴的です。多分、粘性のある積荷を降ろしやすくする為でしょう。
 日本では極小数にみられた形状ですが、アメリカでは珍しくないようであちこちで見かけました。
(逆に全く見なかったのは、日本の石油系タンク車のような異径胴です)

 最後におまけ……というより自分用メモ。

 報告記号について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%B1%E5%91%8A%E8%A8%98%E5%8F%B7
 報告記号一覧
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:Lists_of_AAR_reporting_marks
 膨大な数があります(使われていないものも多いのでしょうが……)。


 あとは暫く、内陸の平凡な?景色をゆきます……。
 La Crosseの小ヤード通り過ぎてからなんと2時間くらい写真撮ってないので、「撮るに足らない」だったのでしょう(或いは寝てたか?)。無人駅に3回程停車しているのですが、とくに印象に残らず……。

 そして久々の有人駅、Colombusが近づいてきました。

 線路に向けて、ハロウィンの飾り付けをした民家。
 1日1本の旅客列車のお客さんに……というより、貨物列車の機関士に向けたものかも知れません。どちらにしても心温まる風景。


 小さな、でも小奇麗な町。


 そして、瀟洒ながらも重厚な石造りの駅舎!
 手をふる子どもたちに、待機する駅員とポーター。

 この駅の人とか子どもたちをみていると、1日1本というのが申し訳ないような感じです。部外者ながら、ミネアポリスまでは中距離列車を増発して上げてもいいんじゃないの? という思いになりました。
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posted by 西方快車 at 22:46| Comment(0) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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