2010年03月16日

【米:第6日目の4 2009/0929】エンパイア・ビルダー篇10:旧ミルォーキー鉄道、現カナディアン・パシフィック鉄道を行く。ミシシッピ川に沿って貨車ハントは続く……。


 勿論、鉄的密度の低い、普通の景色も続きます。自分的には「休憩時間」ですね。
 昨日のようなだだっ広い平原ではないので、安心感もあります。


 暫く、ミシシッピ川沿岸を走ります。
 川というか河のスケールが違います。日本の河は論外としても、ロシアよりもこの辺は雄大。
 あと、世界名作劇場の「トム・ソーヤの冒険」とか思い出す……(原作もあとで読まされたけど覚えてないわ)。あの時代って蒸気船はありましたけど、汽車は未だ広がってないころでしたっけ?


 離れ小島。


 ダム萌え。


 堰の前後であまり水位差はありません。


 アーチ橋。地震の少ない国のだと、物凄く華奢な造りになるのが印象的。
 日本だとこの種の橋はもっと骨太になりますよね。


 St paulを出て1時間で、Red Wing駅に到着。
 駅舎自体も由緒のあるものであり、周辺も古い町並みが整備されています。
(時刻表では「無人駅」なのですが、それが信じられない雰囲気)

 先にも触れたよう、この辺はかつてのミルウォーキー鉄道沿線。今でこそ1日1本のエンパイア・ビルダーのみが発着列車ですが、往年は2往復+1往復のハイアワッサ号(とその他普通列車?)が発着してたのでしょう。
 写真にもあるよう、ここで結構な数のお客さんが乗り込んできます。座席車はほぼ満席に! この旧ミルウォーキー鉄道沿線の需要が恒常的なものであるなら、シカゴ〜ミネアポリス(St Paul)間の中距離サービス充実……本当の意味での「ハイアワッサ」復活もありえるのかも?


 Red Wingの街並み。観光地かと思うほど、小奇麗に整備されています。


 優雅で長閑な船溜まり。


 また、巨大な堰が見える。


 手前の操作室系が古風なデザインでカッコいいですね。

 川べりを眺めつつ、先のRedWingから1時間ほどで、次の停車駅Winonaへ。


 駅構内に留置されているのもお馴染みカバードホッパー車。


 貨車の奥に、歴史ありそうな駅舎が隠れています。


 ホーム。或る程度は昇降客が居ます。


 小さな駅ながら、赤帽と手荷物扱いのサービスあり。


 1887年築という駅舎はホームとやや離れたところにあります。駅舎に面してるのは貨物側線。
 
 アメリカでは、思っていた以上に古い駅舎を大事に使っていますね。羨ましい文化です。


 駅を離れると小規模ながら操車場に出ます。
 手前のホッパー車は角形(リブサイド)と丸型(センターフロー)の中間的形状が独特。よく見ると台枠も必要最低限しかありません。かなり大胆な構造です。黄色系のカラーリングも強烈。


 円筒状のシリンドリカル・カバード・ホッパー車。円筒形状でタンク車との垣根が曖昧になりそうな車ですが、日本の粉末用タンク車とは全く違う形状になるのは興味深いことです。
 所有者は「Dominion Malting Limited」。


(他の駅で見かけた車ですが……)
 ミルウォーキー鉄道の路線を引き継ぐ、カナディアン・パシフィック鉄道のシンボルはビーバー。勤勉さの象徴は鉄道会社にぴったり。
 メイプルリーフのデザインは、並立するカナディアン・ナショナル鉄道(カナダ国鉄。CN)以上の「ナショナリズム(但し、健康的な意味での!)」を感じさせます。余談ですが、CNもアメリカ合衆国内に結構な延長の路線を持っています。
 ほんとにいいんでしょうか? こんな気合の入った「外国」企業・公社にインフラ任せるようなことしちゃって……(笑)。アメリカ合衆国内とカナダの関係は未だに理解出来ないものの一つ。


 遂にミシシッピ川を渡る。古い古い曰くのありそうな鉄橋です。


 鉄橋より眺める。


 渡りきったところに「粉もの」の積み込み基地がありました。
 カーブポイントを含む留置線はやはり模型的風情。


 一見してただの鋼製サイロにみえるのですが、何故タイヤが付いてるのでしょう? あとトラクタとの連結装置も頂部にみえるのは……?
 まさかと思うのですが、ホッパートレーラをそのまま立てて荷降ろしをしちゃうということでしょうか?
(でも、それにしてはクレーンや油圧装置が周囲に見当たりません)

 トレーラを転用したサイロなら、タイヤは要らないはず。ほんとに謎です。


 円筒状のシリンドリカル・カバード・ホッパー車を端面よりみる。補強リブがカッコいいです。
 この基地では粉モノ、といっても穀物ではなくセメント?を扱ってるような雰囲気です。アメリカの貨車は用途の明記が車体にないので、推測がしにくい……。


 LAFX……LaFargeのことで、これはセメント会社ですね(日本には麻生ラファージュなんて会社もあったりします)。
 セメントは穀物よりずっと比重が大きいですから、同じカバードホッパー車でも小柄になるようです。でも右の車は小さすぎ……左右で荷重は倍位違うのでは?


 ここは水陸の連携基地のようで、艀への積み替え設備もあります。


 如何にも「産業」な景色のなかに、ちょっと浮いた存在の遊覧船が係留中。


 LA CROSSEの町が見えてきました。小さな教会とか住宅とか長閑な雰囲気。






 構内から側線が分岐。そこに待機するディーゼル機関車。1両はSooLine塗装で、もう1両はカナディアン・パシフィック塗装。


 LA CROSSEの駅舎。煉瓦建てながら装飾が少なめでやや近代的印象。1926年築とのことですから、普通にはコンクリの時代ですね。煉瓦なのは意図的なものでしょうが、これはこれで雰囲気あって良い駅です。

 ここも荷物扱いのある有人駅です。


 すれ違ったCNのディーゼル機関車。運転台窓が「ベイウィンドウ」化されています。


 直角交差しそうな角度で分岐する専用線? 屯する機関車はBNSFのもの。
posted by 西方快車 at 21:35| Comment(0) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月15日

【米:第6日目の3 2009/0929】エンパイア・ビルダー篇9:どんどん濃くなる鉄的濃度。操車場でのスナップ。

 思えば、ロスアンゼルスからシアトルの西海岸縦断、またシアトルからの山越えは「鉄的な濃度」は薄めでした。旅客列車が少ないのは分かっていたものの(というか都市近郊の通勤・中距離は予想以上の充実)、貨物関連が寂しい印象ありましたから。

 でも、ミネアポリス(セントポールと合わせてツインシティ)を越え、「鉄道首都」シカゴに手がとどく距離(といっても日帰りできるかどうか微妙な距離……)になると話は変わってきます。




 角形のカバードホッパー車。
 台枠の位置が高いのに注目。


 アメリカ名物、大型車運車。この角度だと二段積みか三段積みか分からないですね。
 台車が殆ど台枠にめり込んでいるような低床構造が凄い。


 今度は丸型のカバードホッパー車。側面のヘコミが凄いことになってますが、多分コレでも運用に入っているのでしょう……。
 前後の丸型ホッパー車も微妙に形状が違います。


 一見ボックスカー。
 よく見るとカバードホッパー車。さすがに純角形のタイプは希少種でした。
(GATX Airslideの表記あり。日本のエアスライドホッパ車の「親類」でしょうか)


 一斉に飛び立つ。
 

 また違うかたちのカバードホッパーです。ホッパの最上部が「角形」になっています。
 SOO LINEの大書きがカッコよく、麦穂のイラストも印象的。これで錆々じゃなければいいのに。

 左右は角形カバードホッパーですが、台枠高さが全く違います。


 操車場の片隅に機関庫。カナディアンパシフィック鉄道の機関車たち。


 ディーゼル機関車への給砂設備でしょうか?


 左が入替機、右が多分、本線用。


 「SOO」の大書きが目立つカブース。
 今も残っているカブースは、キューポラ部分が張り出したタイプが殆どのようです。


 そして操車場からは訳の分からない専用線などが出ているもの……。
 機関車と無蓋車(ゴンドラ・カー)の色がお揃い。

 背後の送電柱のΣ形のデザインが面白いです。強度考えたら合理的な形状。


 先の専用線。狭いながらもデルタ線を含み、実に模型的配線!


 反対側に広がっていたのは自動車取り降ろし側線。車がいっぱい。車運車もまた「壁」に見えます。
 それにしても自動車社会アメリカも、自動車そのものの輸送には鉄道に頼っているあたりは愉快です。
posted by 西方快車 at 20:36| Comment(0) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月14日

【米:第6日目の2 2009/0929】エンパイア・ビルダー篇8:もう少し「ハイアワッサ」とミルウォーキー鉄道のことなど。更にカナディアン・パシフィック鉄道のことまで。

 先にも記したよう、現「エンパイア・ビルダー 8レ」(AMTK#8)は、St Paulより「モーニング・ハイアワッサ 6レ」(CM#6)の経由地・そして時刻も辿って運行されています。

 AMTK#8のSt paul(ミネアポリス)発7:50発に対して、CM#6はミネアポリス・ユニオン7:30発。
 AMTK#8のシカゴ15:55着に対して、CM#6はシカゴ14:55着(今のほうが遅いですね……)。


 「モーニング・ハイアワッサ」の正確な時刻が分からないのですが、途中停車駅も概ねはなぞっているのではないでしょうか? 違うのはミネアポリスの駅。味気ない現St Paul駅は1971年にアムトラックが新設したものだそうで、昔は立派なミネアポリス・ユニオン駅に発着していたとか……。ひょっとするとグレートノーザン鉄道とミルウォーキー鉄道の代表列車同士が並んでいた時期もあるのかもしれません。

 さて。
 アメリカの鉄道は1971年に旅客輸送がアムトラックに統合されたのですが、残る貨物輸送もその後に合併などを繰り返し、模型や写真集で鉄道ファンにお馴染みだったかつての社名も多くは消えてしまいました。

 グレートノーザン鉄道は、ノーザンパシフィック鉄道を合併。その後にバーリントン鉄道と合併し、バーリントン・ノーザン鉄道に。更にサンタフェ鉄道(ATSF)と合併して今はバーリントン・ノーザン&サンタフェ鉄道になっています。但し、機関車のカラーリングはグレートノーザン時代のものが使われていますし、現社名に合併元のものが含まれているのも救いといえば救い。

 しかしミルウォーキー鉄道(正確にはシカゴ・ミルウォーキー・セントポール・アンド・パシフィック鉄道。略称CM)は1985年に倒産。スー・ライン鉄道に吸収されてしまいました。この地点でスー・ラインはカナディアンパシフィック鉄道(CP)の子会社になっており、その後に運営が統合された模様。会社は消えるは、隣国の企業に乗っ取られるわ……。ただ、このニュアンスは正確かどうか分かりませんが。アメリカ合衆国とカナダの関係って凄く分かりにくいんですよ(少なくとも鉄道という主要インフラ事業を売却出来るレベルで友好的だとは考えられるのですが)。
 なんであれ、「大家」のこの大激変の中で頑張った「店子」アムトラックはすごいのかもしれません(そんなことより共和党政権で補助金減らされることの方がオオゴトだったのでしょうけど。大家より生活補助の方が大事!)。

 ちなみに、乗車当時には前者はともかく(BNSFとかは日本でも知られてますから)、後者の事情は全然知らず……。ですから、「何でここにカナダの機関車が居るの?」と首を傾げることになるのでした(笑)。
 

 スーパーライナー客車の貫通路。向こうは寝台車(愛称付き:なんと「PENNSYLVANIA」。無関係の路線で使われているのはご愛嬌)。貫通路も自動ドア装備。

 StPaul出たタイミングで食堂車を覗き、丁度空席あったので朝食に。
 本日のスペシャル(8ドル)を頼んでみました。


 ビスケット(何度も出てきますが、日本でいうケンタのあれです)を半分に切り、そのうえにソーセージ(朝マックでマフィンに挟まってるアレです)を載せ、クリームソースを掛けたという恐ろしくボリュームのある朝食。美味しかったですよ。でも、昼飯はシカゴに着くまで我慢でいいや……と思える分量でしたが。
 勿論クランベリージュースとコーヒー付き。

 St Paulから先は、景色は市街地が多くなります。昨日の午後以降ずっと続いただだっ広い平原より退屈しませんし、日本人には安心感?があるってものです。

 「TWO MEN」のイラストが楽しいトラックの荷台。


 如何にもなアメリカの地方都市の風景。

 更に嬉しいのは、だんだん鉄道系の密度も濃くなってくること! 機関庫に操車場、留置車両に胸がときめきます(笑)。


 機関庫に留置されていた事業用?客車。典型的なスムースサイドタイプで1930-40年代の車の筈。


 「ミネソタ・コマーシャル」という鉄道の機関車。後ろに繋いでるのは?


 スラッグという珍車で、運転台なし・エンジンなし・モーター有りの機関車。隣の電気式ディーゼル機関車から電力を貰い、入換に必要な牽引力を確保するための補助機関車。これってディーゼル機関車なのか電気機関車なのか? 


 機関車がいっぱい。台枠の白いドット状の塗りは何のため? 警戒色??


 錆びた貨車と云うのも趣あっていいものです。侘び錆び、じゃなくて侘び寂びの世界。


 反対側に目を移すと、こちらは小奇麗な水辺が広がります。


 立派なコンクリートアーチ橋。デザインが実に重厚。


 その裏にはなんと可動橋も! ただ、シカゴからニューヨークにかけては可動橋は珍しくも何ともないことを、後々思い知ることになりますが。


 貨物線が分岐。


 再び水辺へ。川幅が広くなってきます。


 今度は操車場へ。ラウンジカーの窓から眺める操車場と云うのもアメリカらしい景色と云えないでしょうか?
(大自然よりこっちがいい! と思う地点で病んでますが)
posted by 西方快車 at 13:23| Comment(0) | 2009 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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